■生まれた瞬間に父が大出世、道を歩けば万札を発見……。玉緒みりかは、何をしてもうまくいく超幸運少女♪……のはずだったのに、道端で謎のイケメン・一ノ瀬稜と事故チューしてから人生が一変!!次々と不運な出来事に遭遇するようになってしまい……?





 さとる先生の初連載作になります。物語の主人公は生まれながらにして強運に恵まれた少女・みのり。その強運っぷりは凄まじく、お金も勉強も恋愛も、どれをとっても超絶イージーモード。ところがある日、車に轢かれそうな男子を助けた拍子に事故チュー。以来、それまでの強運が嘘のように、不幸ばかりが続くように。一方事故チューした相手・一ノ瀬稜は、それまでの不幸な毎日がウソのように、ツキまくりの毎日になっていることに気づき……というお話。



イケメンなのに超絶ツイてない男・一ノ瀬稜。認知も殆どされていないという状況。


 設定は実にシンプルかつ大胆「キスをすると、強運と不運が入れ替わる」というもの。主人公のみのりは生まれながらの幸運体質なのですが、相手の一ノ瀬稜は生まれながらの不幸体質。とにかく歩けば災難にぶつかるという人間で、非常にイケメンながらその不運っぷりから、学校でもさほど認知されていないという可哀想な男の子です。期せずして不運になってしまったみのりは、不幸なことに慣れている一ノ瀬くんの優しさと準備の良さに助けられ、以来仲良くなります。


 その後ひょんなことからキスをする流れになるのですが(どんな流れだよというツッコミはさておき)、そこで二人の運気は元に戻り、入れ替わっていることに気づくという。幸運になること、また不幸でなくなることというのは色々な場面で役に立つため、積極的にというほどではありませんが、ちょっとしたことでキスをして運を入れ替えるようになります。詰まるところ恋愛に先行してのキスという、このような設定だからこそ出来る、独特かつ面白い展開。



検証するためにキスするみたいなこともできちゃう。一ノ瀬くんが結構クールでそういうの受け入れちゃうあたりも実に都合が良いです(褒め言葉)


 この安易かつ強力な設定は、いかにも意識が低くて素晴らしいなと思います。意識低いというと聞こえは悪いですが、何も考えずにラブコメを楽しむためには、これが一番大事だったりするんですよね。この潔さや良し。あれやこれやこねくり回さなくても、ちょっとしたトラブルがあればキスを投入出来るし、なんならそれをきっかけに心を動かせば良いのですから、これ以上無い設定ですよ。本作ではキスは何度もするものの、意識しだすのはとても遅く、1巻終わってようやくドキドキしだすというスロースタートっぷり。さて2巻ではどのような展開となるのか、いずれにせよキス頻発は必至だとして…



【感想まとめ】
この設定一点突破なのでそこまで多く語る所は無いんですが、本文中で書いたとおり、何も考えずにただただテンポの良いラブコメを楽しむにはうってつけ。楽しい雰囲気の別フレ作品という感じで良いと思います。



作品DATA
■著者:さとる
■出版社:講談社
■レーベル:KC別フレ
■掲載誌:別冊フレンド
■既刊1巻



ためし読み