■「今までこんなことなかった。もしかしたら君は僕にとって特殊な人間なのかもしれないな……。」
同じ学年の東くんに片想いしてきた相沢のぞみ。超予想外の告白の返事を皮切りに、へんてこな理屈を繰り出し続ける東くんにもめげず、会話を続けるうちに仲良くなって学校でも話すように。少しずつ意識してもらえてる気がするけど……?笑いもニヤニヤも加速中!すれ違う男女の新感覚”トーキング”ラブコメディ、第3巻!




細やかにレビューするほどでもない緩さが良い

 3巻発売しました。前作と違って本作はかなり肩の力が抜けたゆるい雰囲気で進むので、毎巻レビューして事細かに語りたい……みたいな気持ちにならないのが実に良いですね。で、そんな緩さがありながら、しっかり関係は進んでいるというのが面白い。とにかく対話だけで関係を進展させるところが新鮮であり、読んでいて疲れないところであります。


 さて、今回取り上げたいのはメインの2人ではなく、相沢さんの友達の部長・はまりん。この子も妄想というか思考が猛々しい印象があったのですが、3巻にして一気にその存在感を強めておりました。3巻のメインフィールドは、理科準備室。誰も来ない場所として、相沢さんと東くんが一緒に過ごすのですが、そこは文学部の活動領域でもあり……という背景から、登場シーンが激増したのです(というか、他の子の登場シーンが激減した)。

部長(はまりん)が可愛い

 部長ですが、2巻の最後の方で、髪ゴムをつけて遊んでいるところをカフェインに目撃され、さらに「似合いそう」と不意打ち的に優しい言葉をかけられたものだから、もうドッキドキの意識しまくり。おもむろに東くんのクラスの話題を振って……



カフェインの名前(というか呼び名)を聞き出す


 もうめちゃめちゃ意識してるじゃないですか。1回話しただけでこれ。恋愛する輩を見下しているような節すらあった彼女ですが、ひとつきっかけがあればあら不思議、一瞬にして恋する女の子の出来上がりです。文学少女ですから、脳内でその思いを膨らませるのだけは得意なので(完全に想像ですけど)、会わずしてこんな状況で、素晴らしいです。その後カフェインの話題になり、聞き耳を立てるわけですが、東くんがカフェインのダメなところをちょいと話そうものなら、「死ね、東」ですからね。いきなり「死ね」って思われるレベルって、恋する女子って怖い。


 ちなみにこの頭のリボンは、朝の時点ではつけてないですからね。偶然カフェインを見かけて、恐らくそれがきっかけになってつけたという。その辺も実に可愛らしい。これでしっかりと恋心を自覚して、積極的に話しかけに行ったら良いのですが、奥手な彼女にそんなこと出来ることもなく、偶然対面してもこんな感じ……



ただただ焦ってフリーズ。からの暴走(文字通り)。


 相沢さんのアプローチは極めてヘンテコですが、着実に相手に近づいているわけで、それに比べるとなかなか彼女の恋の道のりは険しそうですねぇ。そこはカフェインのマイルドさで上手いことを引っ張っていって欲しいところですが、どうなることやら。しばらくはこの猫みたいな反応を楽しんでみたいと思います。あ、あとカフェインに恋をしても、きちんと相沢さんへの思いは残っており、東に対抗心を燃やし続けるあたりはさすがです。それに3巻ではかなり良いアシストもしてますからねぇ、報われて良いタイミング。不器用な純情文学少女に、4巻では是非幸せが訪れて欲しいものです。

続きが気になった話

 トーキングラブコメディだけあって、とにかく会話が面白かったり興味深くなければ成立しないわけですが、とりわけ気になったのがこの話題。いや、たぶん全然物語的には主題ではなく、Bメロぐらいのつなぎの話題なんですけれども……



いわゆる当て馬の末路だが

 うん、納得納得。で、このもう一つってなんなんだ。結局話しの腰を折られてその内容が一切明かされること無く終わってしまうのですが、当て馬好きとしては非常に気になる話題であります。個人的には救済パターンが好きなんですけど、その中でも本当に適当にあてがわれる、ぞんざいな扱いな方が特にポイント高いですね。こんななんともとりとめのない会話が小気味よく繰り広げられる、「僕と君の大切な話」、改めてオススメです。