■美少女戦士チュリー・リーユとして活躍していた満島怜は、22歳の誕生日に、突然引退を宣告される。裏方として美少女戦士特務機関で働くことになるが、プライドが邪魔をして失敗続きで……。すべての「だった人」に贈る、セカンドキャリア支援コメディ!





 秋田書店のプリンセスGOLDで連載をしていた『美少女戦士だった人。』が、掲載誌を変え『美少女戦士だった人。zero』へと生まれ変わりました。前作は結構衝撃的というか、面白くて続きが出るかとても気にしていたのですが、まさかの出版社変更してリバイバルするとは思ってもみませんでした。なんでこんな面白い作品をプリンセスが手放したのかは不思議ではあるのですが、読者層を考えると、セカンドキャリアOLライフという内容からも、「プリンセス」よりも「YOU」の方がしっくり来る感はあります。(そもそも「プリンセスGOLD」の読者年齢が一切想像つかないのですが)


 前作『~だった人。』では、キューティシャインとして活躍していた一ノ瀬ひかりが主人公でしたが、今回の主人公はアラサーお局だった満島さんのセカンドキャリアが描かれます。満島怜・21歳は久々の当たり美少女戦士として、6年もの長きに渡り美少女戦士「チェリー・リーユ」として活躍してきました。22歳の誕生日、司令に呼び出され告げられたのは、まさかまさかの美少女戦士引退勧告。引退後は、特務機関のスタッフとして裏方仕事をすることになります。前日までスポットライトが当たっていたところからの落差に唖然とする怜でしたが、先輩の指導のもと、徐々にスタッフとして馴染んでいき……というお話。



裏方に回って初めて知る、戦いの真実。実力だと思っていたものが、実は様々なサポートあってこそだったという。


 てっきり一ノ瀬ひかりが主人公のまま行くのかと思っていたのですが、満島さんの方で来ましたか。確かに前作でも、そのジェネレーションギャップバリバリのアラサー感が非常にいい味出しており、完全に主役を食っていましたから、この起用には納得です。しかしながら前作では満島さんは30歳。今作では22歳と、8歳若返りました。それゆえに前作で出ていた、ちょっとくたびれた感が消えており、魅力が半減してしまった感も。勢いのままに行動する、自分のことを分かっていない若い女子という感じで、前作とは別キャラとして見るのが良いかも知れません。


そしてアラサー先輩のポジションに新たに就くのが、同じく”だった人”の八幡先輩。スラッとした長身美女で、男に媚びることなど一切無さそうなクール&ローテンションな女性です。それゆえに、怜と一緒に暴走することもあまり無く、現場は比較的穏やか。ただし最後の最後でものすごい取り乱しっぷりを見せてくれるので、きちんと作品内でアクセントとなっています。



恋愛になりそうな要素もありますが、望み薄。いわゆるタキシード仮面様的ポジションの人が、実は特務機関のキャストでビジネスロマンスであったことが明らかに。とはいえ晴れて同僚になったわけで、チャンスはもちろん多く訪れます。


 なお怜に変わって美少女戦士となるのは、前作同様に塩対応が売りの「ツインハート」。もし同一世界の設定であれば、ツインハートはもっと後ろに出てくるはず。またよくよく調べてみると、前作に登場した満島さんは満島伶という名前で、今作は満島怜なので、別世界設定として捉えるのが良いでしょう。zeroというサブタイトルが、過去を描いているような雰囲気を醸し出していますが、後々つながっていくというようなことは無さそうですね。



【感想まとめ】
リニューアルしてもしっかりと前作のテイストは残しつつ、笑わせてくれる内容に仕上がっています。とはいえ前作の衝撃度からするとちょっとおとなしくなったという印象は否めず。まあでも全然オススメなんですけれども。



作品DATA
■著者:シタラマサコ
■出版社:集英社
■レーベル:マーガレットコミックス
■掲載誌:YOU
■既刊1巻



ためし読み