■夢みがちな由奈と、現実的に恋する朱里。正反対のふたりだけど、友達になりました。モテる理央と、天然な和臣のふたりの男子も加わり、きらめく青春と本音をぶつけあう恋がスタートします!




 「アオハライド」「ストロボエッジ」の咲坂伊緒先生の新連載です。人気連載の終了後はある程度期間を置くものですが、すぐに新連載と、その意欲たるやすごいなぁと思わされます。連載開始時から書店にポスターなど貼られていましたが、本作はそれぞれ異なった性格の男女4人が織りなす甘酸っぱい青春の四角関係が描かれます。


 それではあらすじとメインの4人を紹介しましょう。ヒロインの由奈は、少女マンガが大好きな、恋に恋する内気な少女。仲の良かった友達が引っ越ししてしまい、沈んだ気持ちで見送りに行った日、電車賃が足りない女の子に声をかけられお金を貸します。その女の子が、もう一人のヒロイン・朱里。その後由奈と同じマンションだということがわかり、仲良しに。サバサバと快活な朱里の性格は、由奈とはまるで正反対。恋についても現実的な考えを持っています。


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こんな感じ。朱里はあんまり空気とか読まずに結構ズバっと言っちゃうタイプ。由奈は絵本の王子様が好きってぐらいで、恋に人一倍憧れを抱きつつも奥手で実際の恋には踏み出せない。

 そんな二人には、それぞれ近くに同い年の男の子の存在が。由奈の幼馴染の和臣は、大人びているのか子供のように素直なのか、とにかく優しく包容力のある子です。そして朱里の弟、理央。彼は非常にモテる上に面食いで、人によってはとっつきにくい。例えるなら、和臣は犬で、理央は猫って感じでしょうか。


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この和臣がもう怖いくらいにイイ子で、どうしても裏の顔を勘ぐってしまうという(笑)恐ろしいほど大人びてて包容力があって、恥ずかしいこともサラッと言っちゃう。この年の子は、恥ずかしいことは恥ずかしがって言ってほしいんですよ、おじさん。理央は逆に、イケメンながら年相応の男の子って感じで、微笑ましく見れるんですけれどね。さてこのまま和臣は行くのか、色々出てくるのか。非の打ちどころがないのが胡散臭い(暴言)。


 人気作家さんの連載作ですから、当然長期連載前提で、1巻はまだ舞台を整えたという段階。それぞれのキャラクターの人と成りがわかり、恋の矢印が見え始めるところで終わります。恋の矢印が4人を頂点とした四角形の内側に向いているものもあれば、四角形の外側に伸びていることもあり、さてこれからそれらがどう交わっていくのかというのが楽しみなところ。四人の置かれる状況は、特に朱里と理央は複雑で、いわゆる真っ直ぐな青春恋愛ものとしてだけ描かれることはなさそう。


 大抵物語を読みだすと、噛ませ犬っぽい子を見つけ出してその子中心で物語を楽しむ傾向があるんですが、本作の場合はまだそういう子がおらず、四人ともにイーヴンな感じ。正直どの子も割とクセが強くて、容易に感情移入させてはくれません。そういえばその傾向は前作の「アオハライド」もそうでしたでしょうか。個人的には損しがちな印象のある朱里についつい肩入れしてしまいそうですが、たぶんみんな読み進めれば味が出てくるんだろうなー。由奈が初めて味わうであろう恋の辛さや、朱里が初めて味わうであろう押さえきれない恋心も、楽しみ楽しみ。タイトルから察するに、フラれるってことも当然あるんでしょうけれど、その時どんな情景が描かれるのでしょうね。



【感想まとめ】

アオハライドからの新作ということでどんなものだろうと思っていたのですが、いや面白くてもう何度だって心つかまれるわけですよ。本作も毎話楽しみつつ、レビューをお届けできたら良いなと思います。おすすめ。



作品DATA
■著者:咲坂伊緒
■出版社:集英社
■レーベル:マーガレットコミックス
■掲載誌:別冊マーガレット
■既刊1巻



ためし読み