青年マンガ誌の編集者・順平が密かに憧れていた他社のライバル編集者は、完全無欠と呼ばれる美女・夕子だった!!破天荒な担当作家から無理難題が降りかかるマンガのお仕事の現場でふたりの距離は……!?
本格オシゴトLOVE待望の1巻!!




 「君のコトなど絶対に」を連載中の田中メカ先生の、アネララでの連載作。アネララはターゲット読者層の年齢が近いこともあってか、結構お気に入りの作品が多い印象なのですが、本作もドンピシャでした。というわけであらすじをご紹介しましょう。


 主人公は決してメジャーとは言えないマンガ雑誌・マーチンで編集をやっている順平。朗らかな性格で、当たり前ですがマンガが大好き。出世してやろうとか、他誌を出し抜いてやろうというような野心は全く見られませんが、看板作家である猪苗代メグミを連れてくるなど、その人柄で不思議と実績を残しています。そんな彼が最近気になっているのが、競合メジャー誌・ヤングビーストでヒット作を連発している編集・水落さん。担当作家が被っていることも多く、何かとその名前を耳にするのです。そんなある日、猪苗代メグミ先生の締切日が被り、仕事場で対面することに。その姿は、想像とは全く異なる、小柄で美人で、そしてなんとも無表情な女性で……。彼女の変わらぬ表情の後ろに見える仕事への強い思いに、順平の心は動かされるのですが……。


朝まで待てません0001
不意に近づいてからのドキっ。こういうの、盛りだくさんです。


 ほんわかとした雰囲気で驚くほど素直に好意を伝える「恋愛攻撃力高め」な男性編集と、ガードが堅い完全無欠な女性編集が織りなすお仕事ラブコメなんですけれども、これがびっくりするぐらいニヤニヤできるんですよ。田中メカ先生の作品の魅力は何かと言われると、自分は「キスよりも早く」に代表されるような「甘々」と「赤面」だと思っているのですが、本作は久々に甘々な恋愛にステータス全振りしたような攻撃力の高い作品でもう大満足。正直ここ最近の作品は今一つその攻撃力が鳴りを潜めていたように感じられていたので、改めてその力を見せつけられたような感覚です。


 ニヤニヤの源泉となっているのが、主人公である順平の恋愛攻撃力。とにかく人間力というか、恋愛力が高い。まずその人当たりの良さから簡単に相手の懐に入り込んできます。そしてさらに凶悪なのが、懐に入り込んでから不意に好きだのなんだのズバっと想いを伝えてくるところ。そんなことされたらガードの堅い水落さんも表情を崩します。完全無欠な女性が崩された時に見せるのは、至高の赤面。


朝まで待てません1
こんな赤面まで出されたらもう辛抱たまらん。とにかく水落さんの可愛さに尽きるラブコメでございます。


 また本作は、身体接触が多いのもポイント。普通に仕事してたらそうそう起きないのですが、満員電車だったり、先生からのポーズリクエストだったり、順平の恋愛攻撃力の高さゆえの自然な流れからのハグだったり、酔っぱらっての絡み上戸だったり……まあ羨ましい限りなんですけれども、どれも基本的“お仕事”という土台があった上でのイベントなので、どこか地に足ついていて、読者が置いていかれることがないのが素敵。またひとつ、社会人が恋愛する作品を読む上で大事なのが、みんな仕事はきちっと出来てることだと思うのですけれど、この二人は結構仕事が出来る二人なので、見ていても気持ちが良いんですよね。実にお似合いというか。



【感想まとめ】

お互い相応に意識して、近づいたり遠ざかったりゆらゆら揺れながら想いを重ねるニヤニヤ要素満載な本作。オススメです。



作品DATA
■著者:田中メカ
■出版社:白泉社
■レーベル:花とゆめコミックス
■掲載誌:LaLa
■既刊1巻



ためし読み